シングル女性のお金の悩みは尽きない。
「おひとりさま、が安心して年を重ねていくのに必要なお金はいくらぐらい?」「老後を考えるなら、持ち家があったほうがいい?」など、長期的な視野に立って考えなくてはいけないことが山積みだ。どうすれば、お金の不安を解消できるのだろうか。ファイナンシャルプランナーの浅田里花さんはこう解説する。
「まず、これから結婚したい、こどもも欲しい、と思っている場合はおひとり様、前提でのマネープランは考えものです。結婚しても、しなくても不利にならないよう考える必要があります」
結婚や出産はなかなか予定通りにはいかないもの。絶対に結婚なんてしないと言っていた人が、40代で授かり婚をするケースもある。
「何があるかわからないからこそ、計画的な貯蓄が必要です。シングルのうちは自由になるお金の範囲も広く、スポーツジムや習い事、資格取得などの自己投資にまつわる支出がかさみがち。予算を決めずにあれもこれもと欲張るうち、貯蓄ができなくなってしまうんです」
シングル女性の貯蓄額は「手取りの1割以上」「ボーナスの半分以上」が一つの目安。これらを下回るようなら、お金の使い方を見直す必要がありそうだ。
「何年でいくら貯めるかを決めると、1年間の貯蓄目標額が分かります。そして、まとまった貯蓄ができると将来設計の選択肢も増え、将来の不安もやわらぎます。ただし、将来を見据えたマネープランを考えるにあたって気をつけたいのは、「住宅購入」と「保険」。どちらも大きな買い物だけに、将来の不安を解消してくらそうと安易に飛びつくと、痛い目に遭いかねません」
実はこれらはシングル女性がハマりやすい2大落とし穴だとか。何がどう問題なのか。どうすれば回避できるのか。
いままさに、家と保険を巡る選択を迫られている2人のシングル女性の家計を参考に、具体的な回避策を見ていこう。