まず、大切なのは「保険」と「貯蓄」を分けて考えることです。”貯蓄性のある保険”と聞くと、いかにもお得なィメージがありますが、保険料すべてが積み立てられるわけではなく、途中解約すると元本割れする期間が長くあります。個人年金保険はそのネーミングから老後が不安な人に人気がありますが、保険料負担に無理なく加入できる商品だと、〃年金”のもらえる期間は10年。
それなら、自分で貯めた貯蓄を10年かけて取り崩したほぅがいい。
また、渡辺さんは病気やけがで休職したとしても、健康保険制度から「傷病手当金」が給付されます。やみくもに保険を増やさず、国や勤務先の制度でカバーできる範囲を確認することも大切。
生命保険も見直しを。シングルなら、入院給付金日額が5000円程度の医療保険があれば十分です。子どもがいる”大黒柱”向けに設計された内容の保険は解約し、浮いた予算を貯蓄に回すといいでしょう。
将来に備えるなら「個人型確定拠出年金(DC)」がおすすめ。〃じぶん年金”をつくるための国の制度で、運用方法を決めるのは加入者自身。リスク商品の選択がポィントとなりますが、さまざまな節税メリットもあります。なるべく長期間積み立てたいのと、60歳から受け取るなら最低10年加入する必要があるため、早めに行動したほうがよさそう。
周囲との人間関係も大切です。困つたときに頼れる相手はI朝I夕ではつくれません。家族、友人との関係づくりに意識的に時間とお金をかけることもおすすめします。